競馬新聞の見方について解説しましたが、競馬新聞には調教欄というのがあります。

調教欄

調教欄とは馬の調教内容をコンパクトに説明したものです。

今回はこの調教欄の読み方について解説します。

場所

この調教欄で書かれるのは直前の調教内容です。

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直前の調教を「追い切り」と言い、一般的にはレース前の水曜日に行われる事が多くなっています。

上段にある「10栗P良」

という数字は
「10日の栗東ポリトラックの良馬場で追い切られた」という意味です。

 

まず栗東と言うのは調教施設の名前となります。

中央競馬の調教施設の事を「トレーニングセンター」と言い、美浦(茨城県)と栗東(滋賀県)の2箇所存在します。

美浦に所属する馬を関東馬、栗東に所属する馬を関西馬と呼びますが、美浦に所属するか栗東に所属するかによって有利不利というのは殆どありません。

関東馬でも関西のレースに出ることは可能ですし、「出張」という形で美浦の馬が栗東で調教する事も可能だからです。

 

ただ関東馬が関西の競馬場でレースをするとなると長時間かけて馬を輸送をしなければいけません。

馬は繊細な生き物ですから、輸送をしただけでも体重が10KG減って状態が変わることもあります。

水曜日の追い切り時は絶好調でも、日曜日のレース時には駄目になることは珍しくありません。

そのため北海道や小倉(福岡県)で競馬がある時は、現地の競馬場に滞在して調整するのも常套手段です。

調教欄に「小」と書かれていたら小倉競馬場で調教した事を意味します。

「札」は札幌競馬場、「函」は函館競馬場となります。

コース

調教コースは色々とありますが大きく分けて「トラック」と「坂路」の2種類です。

トラックとは周回コースの調教となります。

路面によって新聞の表記が異なり
「P」ポリトラック
「W」ウッドチップ
「ダ」ダートコース
と書かれるのが一般的です。

ポリトラックとは電線被覆材、ポリエステル不織布、ポリウレタン繊維、硅砂、ワックス等を混合した路面です。
ポリトラック

 

ウッドチップとは粉砕した木の破片を敷き詰めた路面となります。
ウッドチップ

 

ダートコースはあまり調教で使われることはありません。

ポリトラックやウッドチップよりも足元への負担が大きく、調教しにくいからです。

ダートコースは主にゲート練習をさせる場所として使われています。

ポリトラックとウッドチップの違いについては、そこまで気にしなくても大丈夫です。

一方、坂路はその名の通り坂道となります。

坂路

トラックと坂路の違い

トラックは周回コースなので、自由に走る距離を設定出来ます。

一方坂路は片道800Mなので、それ以上走ることは不可能です。

一般的には
トラックは長距離を走ってスタミナを付けさせる
坂路は短距離を走ってスピードを付けさせる
と考えられています。

あと細かい話ですが
トラックは手計測でタイムを測り
坂路は機械でタイムを測る
という違いもあります。

次は調教タイムについて見ていきましょう。

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調教タイム

もう一度先ほどの調教欄を見てみましょう。
調教欄
意味不明な数字が並んでいますが、それは調教タイムです。

例えば左側の欄には
64.8
50.5
36.8
11.4
という数字が並んでいます。

これは各計測区間からゴールまでの到達タイムです。

具体的には
1000Mからゴールまで64.8秒
800Mからゴールまで50.5秒
600Mからゴールまで36.8秒
200Mからゴールまで11.4秒
という意味となります。

残り400Mの数字が無いのは計測の問題です。

トラックは手計測で、「コーナー部分の400M地点は角度的に見えにくい」という理由があります。

一方坂路は機械計測ですから、残り800Mから200M刻みで計測される仕様です。

ただ機械の読み込みトラブルで「計測不能」という事もたまにあるので、どちらがいいかと言われれば微妙だと言えます。

調教時計の目安

調教場所によって大きく性質が異なるため、タイムを単純比較する事に何の意味もありません。

目安としてネット上にこのような数値が落ちていましたので紹介します。

調教タイム理論様より引用

栗東 坂路 コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
栗東 坂路 53.5 39.0 12.9

 

栗東 CW コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
栗東 CW 83.1 67.2 52.5 38.8 12.5

 

栗東 P(ポリトラック)コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
栗東 P 79.6 64.1 50.1 37.1 11.9

 

栗東 B コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
栗東 B 81.2 65.4 50.9 37.5 11.8

美浦 坂路 コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
美浦 坂路 52.4 37.8 12.5

 

美浦 W コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
美浦 W 83.0 68.0 53.0 39.0 13.1

 

美浦 P(ポリトラック)コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
美浦 P 80.2 66.3 51.4 37.7 12.4

 

美浦 D コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
美浦 D 82.0 66.9 52.3 38.7 12.7

美浦 C コースの 調教タイム基準値

場所 6F 5F 4F 3F 1F
美浦 C 83.2 67.3 52.3 38.6 12.7

この基準値が何を意味するかはよく解らないのですが、概ね中堅クラスの目安だと思います。

G1を取るような馬は基準値よりも2秒~3秒速いですし、2歳時にデビューする馬は基準値よりも2~3秒遅いです。

一般的には走破タイムが速ければ速い程評価されます。

その中でも特に評価されるのは最後200Mが速い馬です。

要は
「最後の200Mが遅い馬=バテて余力がない」
「最後の200Mが速い馬=余力十分」
と考えられます。

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調教評価

ただあくまで上記の基準値はあくまで『全力で走った時』です。

調教なので
全力で走らない時もあります。

それは調教欄の下側に書いてあります。

調教欄

全力で走ってない場合は「馬なり(馬也)」です。

ゴール前だけ全力で走った場合は
G一(ゴール前で一杯に追われた)
G仕(ゴール前で軽く追われた)
などの表記となります。

最初から全力疾走の場合は「叩き一杯」です。

馬は調教コースを全力疾走しますと800M持たずに失速するので、「叩き一杯」だから全体のタイムが速くなるとは限りません。

基準タイムを見る時は馬なりを除外する程度でいいです。

 

あとその横には◯で囲った9とか4の数字があります。

これはコーナーで通った位置取りです。

トラックだと内を回るのと外を回るのとでは走る距離が異なります。

内から1→10の10段階評価で付けていて、数字が大きいほど外を回っているため、速い時計は出にくいです。

 

最後に一番下の段にある四角で囲まれた6や5の数字を説明します。

これは新聞記者による「調教の総合評価」です。

こちらも1-10までの10段階評価となります。

最初はこの数字だけを参考にしても構いません。

以上が競馬新聞の調教欄の見方でした。

次回:第12講「パドックの見方」

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